学校に通うことが難しいとき、「登校するか、休むか」の二択では、その子ができることや頑張っていることが見えにくくなることがあります。
別室で過ごす、参加できる授業だけ教室に入る、学校外の学びの場を利用する。参加の形は一つではありません。
今回は、家庭・学校・市の支援機関と連携しながら、その日にできる参加をつないだ当施設の支援をご紹介します。
学校での参加を大切にした送迎調整
学校での出席時間や別室での活動に合わせて、お迎えの時間を調整しました。授業に参加する日は、その授業が終わる時間に合わせて迎えに行き、学校外の学びの場を利用する日は、そこから当施設へ送迎しました。
大切にしたのは、本人が取り組めている活動をつなぐことです。
「この授業には参加できそう」「今日は別室で過ごせそう」。そうした一つひとつの参加を、放課後の支援につなげていきました。
興味のある運動から、安心して通える場所へ

当施設での活動は、本人が興味を持っている運動から始めました。
まずは、好きな活動を通して職員や場所に慣れ、安心して過ごせるようにすることを大切にしました。そのうえで、保護者と相談しながら、学習にも少しずつ取り組めるよう準備を進めました。
算数ドリルを一緒に選び、保護者に購入していただきました。家庭と施設で確認しながら、学習を始めるきっかけを整えました。
「学習してから好きな活動へ」という流れを少しずつ
施設に慣れてきてからは、「到着したらドリルに取り組み、その後に好きな運動や活動をする」という流れを、徐々に整えていきました。
何をするのか、その後にどんな楽しみがあるのかが分かることを大切にしながら、職員と一緒に学習に取り組みました。
避けていた課題にも少しずつ向き合えるよう、安心できる関係と活動の見通しを整える。好きな活動を入り口にして、取り組めることを広げていく支援です。
家庭・学校・市の支援機関と一緒に考える
こうした支援は、施設だけで完結するものではありません。
保護者と相談し、学校や市の支援機関とも連携しながら、学校での参加と施設での活動がつながるよう調整しました。
送迎時間や活動の流れを工夫することも、子どもの参加を支える大切な環境づくりです。家庭だけで調整を抱え込むことがないよう、関係機関と一緒に考えていくことを大切にしています。
本人なりの目標につながる支援を
その日にできる参加を積み重ねることは、学校行事への参加という、本人なりの目標にもつながりました。
私たちは、登校できたかどうかだけでなく、「どこで、どのように参加できたか」「何に取り組めるようになったか」に目を向けています。
これからも、家庭・学校・関係機関と連携し、送迎や活動内容を工夫しながら、一人ひとりが参加できる形を一緒に考えていきます。
